私は、昔から子供が大好きだったので保育士という仕事にすごく憧れを持っていた、なので中学生に入るころにはもう将来の夢は保育士であることが決まっていた。いざ夢の保育士になってみると現実は自分の理想とは真逆の世界であった。同僚や上司はとても良い人達であったが、親御さんたちがとても口うるさく、私の精神その親御さんのせいで無茶苦茶になった、今でも顔を思い出すだけで吐き気がしてくるほどである。具体的にどういったことがあったのか上げていくと、私が勤めていた保育園ではお昼の食事の後にいつもプリンや、ゼリーといったスーパーで買えるような100円程度のお菓子を園児に配るのだが、その日、入園してきた園児の親から連絡があり、「うちの息子になんてものを食わすんだと」わめき散らすような電話がかかってきた、その親御さんが電話の後から、30分もしないうちに、保育園まで来てクラスの担当の先生とその補佐役をしていた私たち二人を呼び出し怒鳴り散らした。どうやら、その園児が家に帰った後、初めて食べたプリンがとてもおいしいと言ってお母さんに話して、母親がもしかしたら安いプリンをうちの息子に食わしたに違いないと思い電話してきたそうだ。その母親は30歳前半で見るからにお金持ちそうな感じであったが、ここまでぶっ飛んだ発言をするような人とは最初は、思わなかった。園児を返す時にその保護者と会っていたのだが、その時は「ありがとうございます」といっていてとても穏やかで、感じの良いイメージであったのでまさかここまで言う人とは、思わなかった。私たち二人は、保護者の怒りを鎮めるべく必死に謝ったが、相手はヒステリックを起こしていて何を言っても怒鳴り散らす一方であった。その日はなんとか園長先生が場を収めてくれだが、私の気持ちはもうこの保育園にはいきたくない辞めてしまいたいという気持ちであふれていた。そして、私は入って数か月後にそこを辞めた。
楽しい仕事だと思って入ったのに、保育士はつらい仕事だった。
